杉本会計事務所

スタッフコラム
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COLUMN

2023.06.01
Contributor:ポン太

オーシャン・ワールド

海を眺めたり、ただ波の音を聴いているだけでなぜか癒される・・・
そうした経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。


波の音は母親の胎内の音に良く似ているそうです。
波の音を聴くことで私たちは母親の胎内回帰をしたような安心感を覚え、
リラックスできるのだと考えます。
加えて、海の青さにはリラックス効果があるので、波の音と海には
素晴らしい相乗効果がありそうです。

地球史46億年の視点にたつと、海は私たちの共通の故郷ではないでしょうか。

荒涼とした原始の地球で、生命が最初に誕生したであろう場所こそが、海だからです。
私たちの祖先が海を離れ、その生息の地を陸上に移したのは、わずか4億年前のことに過ぎません。

最近の太陽系探査によって、火星でも金星でもない、極寒の太陽系の外側領域に、現在でも海をもつ天体が複数存在することが明らかになってきています。
惑星科学者は、これら天体群を「オーシャン・ワールド」と呼んでいます。

木星以遠に行くと太陽の光は弱く、極寒の世界がひろがります。
このような極寒の世界では、生命はおろか海の存在も期待できないと思われます。
ところが、これら氷衛星のいくつかには、その厚い氷の地面の下に、液体の水が“地下海”として存在していることがわかってきました。
氷衛星の中心の岩石が発熱し、内側から氷を融かしているのです。
※衛星とは、惑星の周りを回る天体のことです。

地球の海底熱水噴出孔には、現在も微生物が生息し、原始地球における生命の誕生の場の有力候補にもなっています。
熱水噴出孔での化学反応によって、原始的な微生物にとってのエネルギー源(食べ物)が絶えず生み出されています。


熱水噴出孔の様子

私たちのように地上に棲み、空や宇宙を眺める生命の生き方は、極めて特殊なのかもしれません。

そして遠い氷衛星の地下海に棲む生命がいたとしても、かれらは海に安らぎを感じることはないでしょう。
なぜなら、私たちが日ごろ周囲の大気を気にかけたりしないように・・・

宇宙からみると、青く輝く地球の海。
海は、生命(いのち)に欠くことができない水の97.5%以上が存在し、地球上に生きる生命(せいめい)にとって必要不可欠な場所です。

海はあまりにも広く、深く、未知の部分が多いこともあり、保全意識が希薄になりがちなのが現実です。
持続的利用をしながら、未来に引き継いでいなかければならない財産であることを忘れずにいたいですね。

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