杉本会計事務所

代表コラム
DIRECTOR
COLUMN

2022.11.30
Contributor:motoki

リアルとオンライン

今年も残り1ヵ月。これから忘年会シーズンになりますが、来年の年始行事も含めて、今回はリアル形式で行う予定のものが多くなっていますね。

直接人と触れ合い、対面によるコミュニケーションを楽しみにされている方も多いと思います。

改めて振り返ると、コロナ禍3年目に入り、仕事でもプライベートでもオンラインによる対応が多面的に広がり、日常に浸透して来ました。

感染対策としてはもちろん、働き方改革や生産性向上にも有効とされて来たオンラインですが、一方ではその弊害として「コミュニケーションの質の劣化」が指摘されています。

「脳トレ」の川島先生によれば「コミュニケーションが深まり相互理解と共感が生まれると、お互いの脳活動の一部に同期が生じるが、オンラインではそうした同期が見られない」とのことで、その理由として次の2点を挙げています。

・視線が合わない:直接目と目て語り合うことが出来ず心や気持ちが乗らない
・相手の画像は静止画の集合に過ぎない:脳はリアルな人ではなく紙芝居として認識してしまう

結論として「オンラインで双方の脳活動に同期が生じないのは、上記2点の理由により、相互理解と共感を伴ったコミュニケーションが行われていないから。その結果、期待された生産性や付加価値の向上には繋がらない」との見解を示されています。

私も日常の打合せや会議において、情報伝達や情報共有であれば一堂に会する必要のないオンラインに利便性を感じますが、検討事項を具体的に詰めたり、相手の理解を確認しながら説明する場面では、リアルの方が望ましいと感じています。

最近は、内部・外部の研修も、オンラインが増えていますね。

会計士及び税理士として毎年単位取得が必要な専門研修も、コロナ禍以降ほとんどオンラインでの履修が可能になっています。

従来は集合研修を東京や名古屋の主要都市会場に出向いて受講する必要があったため、移動不要かつ自己都合で受講可能なオンライン研修の増加を歓迎していました。

しかしながら、オンライン研修が増えたことで、逆に、リアル研修における講師・受講者の熱量や臨場感から受けるプラスの刺激など集合研修ならではのメリットを感じています。

組織内外のコミュニケーションにせよ、研修にせよ、オンライン移行のメリットを享受して来ましたが、浸透する中でそのデメリットや非効率な面も認識されるようになり、一方でリアルの良さや必要性も改めて明確になりつつあります。

オンラインに過度に依存するのではなく、またリアルのみに固執することもなく、組織や個人の業務や立ち位置の実状に合わせ、両者をうまく組み合わせて活用して行きたいところです。

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