2022.01.30
Contributor:ポン太
「カラスがかーかー鳴く」の「かーかー」といった擬声語
「雨がざーざー降る」の「ざーざー」といった擬音語
「風車がくるくる回る」の「くるくる」といった擬態語
これらを総称して「オノマトペ」といいます。
日本語にはたくさんのオノマトペがあり、生き生きとした臨場感溢れる表現で、日常会話だけでなく、新聞の見出し、文学作品、商品名などに幅広く使われています。
このオノマトペ、状況に合うオノマトペを頭の中で考えるだけでも、メンタルを冷静に保つ効果があるといいます。
例えば、頼んだ仕事を後輩がなかなかやってくれないとき。
イラっとして「早くして!」とせかしてしまいがちですが、一拍おいて、その状況に合うオノマトペを考えてみるとよいかと思います。
「早く」という言葉がけだと、相手は「責められている」と感じてしまいます。
そんなときに、カーッとした頭を鎮めるために、ス~ハ~~とひと呼吸置くと、少し冷静になれます。
そのうえで「ポン太さん、頼んだ企画書、パパッとやっといてね」と伝えれば、「パパッと」というリズミカルな語感に助けられて、明るい雰囲気で要求を伝えることができます。
オノマトペは幼児語のイメージが強いですが、大人も効果的に用いれば、自分の気持ちや状況を効果的に伝えたり、記憶を保持しやすくなったり、前向きな行動ができるようになったりと、さまざまなメリットを得られる可能性が高いそうです。
東京のJR山手線の巣鴨駅では、「エキマトペ」の実験が行われました。
エキマトペは、駅のアナウンスや電車の音といった環境音を、文字や手話、オノマトペとして視覚的に表現する装置です。
誰もが使いやすく、毎日の鉄道利用が楽しくなるような体験を目指して、川崎市立聾学校の子どもたちも協力をしました。
マイクによって集音された音声を AI 分析し、各番線アナウンスの文字・手話動画化、車両・ホームドア・スピーカーから鳴る音のオノマトペ化を行います。
また、駅員のマイクから取得した駅アナウンスをリアルタイムに文字に変換するほか、 文章の意味に合わせてフォントを自動的に変化させます。
電車がホームに入る瞬間の「ヒュウウウウウウ」という音が「表示」されます。
生活になくてはならない「オノマトペ」
時代と共に進化を遂げ、これからも私たちの生活を豊かにしてくれることでしょう。
皆さまもオノマトペを楽しく取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
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