2019.10.20
Contributor:motoki
人手不足が慢性化する中で、戦略的な採用や従業員エンゲージメントをいかに高めるかといった経営側の取り組みが課題となっています。
一方、働く個人の側で仕事をどう位置付けるかについては、ワークライフバランスからワークライフインテグレーションへの移行がより重要になっていると考えます。
ワーク(仕事)とライフ(プライベート)を区分して、いかに両者をバランス(均衡)させるかに主眼を置くのがワークライフバランス。一方、両者をより一体的に捉え、インテグレート(統合ないし融合)していくことを目指すのがワークライフインテグレーション。
仕事で積み上げた知識・スキルがプライベートの活動や人間関係において活かされたり、反対にプライベートの趣味・嗜好で掘り下げて来たことが仕事における個性や差別化に繋がったり。
こうしたことは誰しも経験があるのではないでしょうか?
私の場合、仕事に限らず探求の中心は何といってもマネジメント。企業でも社会奉仕団体でも飲食店でも、人が何かの目的で集まって活動するところには必ずマネジメントが存在します。
どんな組織が、どんな目的で、どんな仕組みで、どんな成果を上げているのか。
そこに興味があるので、趣味の読書でも経営関係のビジネス書が中心となり、プライベートでもそういう視点からモノゴトを観察することが多いように思います。
先日また美味しい鰻を頂いた三島の老舗、桜家さんでも。
鰻をしめる富士の雪解け水、秘伝の味付け「かるみ」、焼きで味を決める熟練のうちわ使いなど、商品力のワケもさることながら、外で待つ顧客の誘導の仕方、店内での接客、メニューの構成、着座後のオーダーテイク、伝票のフォーマット、食事提供から退席までの顧客管理、電話での受け答え等々、お店の仕組みや回し方もとてもよく考えられている、といつも感じます。
繁盛店というのは商品力のみならず、業務の優位性(オペレーショナルエクセレンス)がないと持続しませんね。
食事を味わいつつ、やはり興味の対象がマネジメントの方にも行ってしまいますが、こうした具体的な気付きや学びは、他の組織等でも生かせる形で抽象化できれば、クライアントへのアドバイスなど、仕事に生かせる面もあると思っています。
人生百年時代は、すなわち仕事を続ける期間もより長くなるということ。
仕事は仕事、プライベートはプライベートと線引きする(トレードオフで考える)よりも、双方の様々な接点を見出して相乗効果を求めていく(トレードオンで考える)方が、より充実した人生に結び付くように思います。
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