杉本会計事務所

代表コラム
DIRECTOR
COLUMN

2021.01.31
Contributor:motoki

お客様との関係性を深める

1月最後の日曜日。静岡は土日とも暖かで、静岡駅周辺の駐車場は満車。感染第3波の中でこの人出は大丈夫?と思いましたが、それでも、小売・飲食業の売上が回復するレベルには至っていないようです。

そんな状況下で、下記のような取り組みが行われています。

昨日の新聞に、県内展開するカジュアルウェア販売会社が訪問販売を始めるとの記事。専門スタッフが希望者宅に出向き、希望商品を軸としたコーディネート提案やついで買い商品を紹介したりするそうです。

また、全国展開する登山用品販売会社は、一部の店舗で会員希望者に1時間の店舗貸し切り販売を行っています。

飲食店の例では、首都圏で多店舗展開するラーメン店が、会員月額定額制で餃子食べ放題(注文等に制約あり)のサブスク型サービスを提供しています。

店内売上減少を補うためプロの料理人が個人宅で料理する出張シェフも、首都圏では仲介サイトを通じ増加傾向にあるようで、静岡でも同様のサービスが利用できます。

小売・飲食業による上記のような取り組みは、コロナ禍の厳しい状況の中で、新規顧客の拡大や単発の売上増を狙うよりも、顧客接点を充実させ関係性を深めるアプローチを模索している点で共通しています。

こうした顧客アプローチが功を奏するかは未知数ですが、消極的な企業は現在の売上減少だけでなく、景気が回復しても、お客様との関係性作りを進めたライバル店に顧客を奪われて、自分の店には戻らないかも知れません。

一方で、取り組みを行った企業も回復後にこのアプローチを止めてしまうと、せっかくファンになったお客様が去っていく可能性もあります。

小売・飲食業に限らず多くの業種で、コロナ禍以前から供給過多で、継続的な顧客拡大は難しい状況にありました。

新規顧客の獲得は常に必要ですが、既存のお客様を重視し、さらにファンになって頂くことで、継続的に商品・サービスを提供できる関係性を構築し、そこを基盤にして顧客層を広げて行くこと(ファンベースの考え方)が、これまで以上に重要になっています。

私たち会計事務所は、継続契約を基礎としたサブスク型の典型とも言えるビジネスモデルです。

我々こそ、お客様の経営が厳しい中で継続関与させて頂いていることを忘れず、サービスが旧態依然のままマンネリ化したり、顧客接点を疎かにすることのないように。

特にこのコロナ禍の繁忙期は、そこをより意識して取り組みたいと思います。

New Column

Director Column

View More

Staff Column

View More