杉本会計事務所

代表コラム
DIRECTOR
COLUMN

2020.05.31
Contributor:motoki

コロナ禍で売上を作る企業

全国的に非常事態宣言が解除されて初めての土日。人の動きが出て来て、経済回復に向けて世の中が少しずつ動き出した感じです。

ここまで小売り・飲食等消費関連は大幅な業績ダウンとなっていますが、それでも売上が作れている企業には、少なくとも3つのパターンがあると思います。

・コロナ禍適応商品の提供
・ネット販売シフト
・顧客からの支援

クライアントの中でも、3月以降売上が前期比増となったテイクアウト寿司の専売店や、異業種ながらマスクの仕入・販売により売上減を補った企業があります。

また、生鮮食材販売で飲食店向けの売上減を、加工品を含めた消費者向けネット販売の拡大でカバーした企業、あるいは、低水準だった消毒液の通販売上が急拡大した企業などもあります。

こうしたケースはコロナ禍の需要に適応する商品の提供や、ネット販売へのシフトや拡大で売上計上ができたパターンです。

他方、顧客からの支援による売上作りは、店内飲食店が普段は扱わない持ち帰り弁当を常連顧客を中心に販売したり、今クーポン券を販売し、後日の店内飲食再開時にクーポン割引分をサービスして利用してもらうなどのケースが該当します。

長期的にみれば、コロナ禍適応商品の提供もネット販売シフトも、感染収束・経済回復に伴い元に戻る可能性があるので、この状況下でお客様から支援を頂ける企業が、実は一番強いと思います。

苦しい時に支援頂けるのは、お客様との信頼関係があればこそ。これまでにその信頼関係を築くことができていたのか。コロナ禍では売上の秘策よりも、正にそこが問われたと思います。

営業が回復した際には、クーポン割引のみならず感謝と充実した商品・サービスの「恩返し」を確実に行う。それにより顧客との絆がより深まり、その先の業績にも繋がるのではないでしょうか。

営業の回復に関しては、もう一点。

再開後の店内飲食等は、ソーシャルディスタンス等を考慮し、座席数を相当数減らすなどしたスタートが多いですが、この感染対策モードを続ける限り元の売上回復はいつまでも望めません。

「当店に合わせた様々な感染対策を徹底して行っています」
「検温や個人情報入手など必要なお客様確認も行っています」
「その上でお客様の了解を得て安心して利用して頂きます」

上記のような対策の実践と宣言を行い、感染リスクと業績回復のバランスを考慮して、他店と同じ感染対策モードから一早く抜け出して元の店舗運営に近づけることが出来るかどうか。その勝負になって来ると思います。

ここでもお客様との相互信頼関係が重要な要素になることは言うまでもありません。

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