杉本会計事務所

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2019.12.07
Contributor:ポン太

猛者

「苔」と聞くと、皆さんはどんなイメージをされるでしょうか。

だれも通らない道が苔むしていくように
苔は「古びたもの」「朽ちゆくもの」の象徴でもあります。

私たちのまわりの道路や壁の隙間にひっそりとたたずむ苔。
地味な存在かと思いきや、とても奥の深い生き物のようです。

そんな何気なく見かける、気にも留めていなかった苔に
今回は目を向けてみました。


長い長い進化の歴史のなかで、最初に陸に上がった植物です。
根っこを持たないため、地中から水を吸うことができず
成長のスピードは遅く、背は高くなれません。

種類
世界中で約18,000種類
日本には約1,800種類あります。

生息環境
海と砂漠以外ならどんな環境にも生息できます。
厳しい環境である南極にも生息しています。

「コケボウズ」
南極の湖底に生息し、緑の森を作っています。
極限の環境下で生きるモデル生物として、理想的な特徴を備えています。

繁殖
胞子で増えるので花は咲きません。
オスとメスで増える有性繁殖と
自分のクローンを作って増える無性繁殖
そのどちらでも繁殖できる種類がいます。

その他
乾燥した場合は、休眠して耐えることができます。
傷ついても再生することができます。
植物なので光合成をして、二酸化炭素から炭水化物や酸素を作り出す
ことができます。

ロシアやカナダの大地を覆っている「ミズゴケ」は、
炭素蓄積能力に優れているため、炭素を離しません。
炭素を離さないということは、
空気中の二酸化炭素を増やさないことになるため、
地球規模での温暖化防止にも貢献をしています。

苔は
無機的・鉱物的なところへ先駆的に突入して適応できてしまう
猛者であり、パイオニア的な生き物だったのです。

小さいのに多様な姿と生態を見せてくれる苔。
控えめな見た目に反して驚きのパワーを秘めている苔。

苔の秘めたる魅力、奥深さを知り、苔の見方が変わりました。
苔だけでなく、私が知らない世界がまだまだあるんだと思うと
知りたいと思うことの大切さ、いつまでも失いたくないですね。

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