杉本会計事務所

代表コラム
DIRECTOR
COLUMN

2018.12.22
Contributor:motoki

Can I do it ? の最初にHowを付けて考える

年末が近づき一年を振り返れば、今年もクライアントの皆さんから多くの学びを頂きました。その中の一つ、クライアントの会議で社長がコメントされた短いフレーズが、仕事に対する考え方として大切なヒントになりました。それは、

Can I do it ? の最初にHowを付けて、How can I do it ? で考える

というものです。私が事務所のミーティングで繰り返し伝えてきたこととも重なり、次のとおりまとめてみました。

今の自分にとって困難な課題に対処することになった場合、
Can I do it ?(この仕事は私にできるだろうか?)
と自問自答しているだけだと、
I can’t because …
となり、becauseの後にはできない理由が並ぶことになりそうですが、
最初にHowを付けて問いを立て直し、
How Can I do it ?(この仕事はどうしたら私にできるだろうか?)
とすれば、制約条件が外されて、
I can if …
となり、ifの後には選択肢の可能性が広がります。例えば次のように。

・自分が全体を取りまとめ結論部分は上司にお願いする(本人以外の能力を使う)
・時間が足りない分は別の仕事を同僚に任せて対応する(本人以外の時間を使う)
・必要なデータの収集は外注に依頼する(社外リソースを使う)
・お客様に相談して1週間期限を遅らせてもらう(時間的制約を外す)
・お客様に相談して確定値ではなく概算値で了解を得る(クオリティの制約を外す)
・知識とスキルを上げて対処すべく自己研鑽に励む(成長と可能性を取り込む)

Can I do it ? で発想すると、どうしても今現在のキャパシティを前提にしたり、要求されたスペックを固定して、できるかできないかを判断してしまいがちです。
そこで最初にHowを付けることで、どうすればできるか、制約条件を外して広く可能性を考える、すなわち(やや大仰ですが)戦略的自由度を高める、という方向に発想が拡がります。

Howを考えるプロセスでは、組織内外のリソースの有効活用、必要とされるスペックの再確認、さらには要求水準が高い場合に組織レベルを引き上げ対応するための方策(成長戦略)等も合わせて検討する必要があると考えます。

日常業務に限らず、マネジメントも含め、組織の中では往々にして、現時点の状況を与件として物事を捉えがちですが、能力にしても、時間軸にしても、成果のスペックにしても、そして個人や組織の成長についても、戦略的自由度を大きくとって対応して行きたいものです。

How can I (we) do it ?
I(We)can if …

来年もこのシンプルでパワフルなフレーズを日々問い掛けて、柔らかい発想でクライアント業務に臨み、組織としても個人としても成長につなげて行ければと思います。

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